食の未来が見えるウェブマガジン「料理王国」                    

カフェに学ぶ夏デセール「ニコラ」


親しみやすいデザートをレストランのような華麗さで

【三軒茶屋】ニコラ

「メシ」の食える(呑める)パティスリー」をコンセプトに2011年5月にオープンした同店は、シュークリームやショートケーキ、マカロンなど、テイクアウトできる菓子とともに、店内限定の皿盛りデザートを提供している。「デザートワインも用意しているので、パティシエがその場で作ったデザートと一緒に楽しんでもらってはどうか」と、まずは最近、食べられる機会が少ないクレープ・シュゼットを考えた。もっちりと焼き上げたクレープに、柑橘類、イチゴなど旬のフルーツのコンポートやソースをかけ、冷たいアイスクリームと一緒に供する。そして、メニューに載せてみると予想以上に反響だったのが「パフェー」。お決まりのホイップクリームはなし。香りの余韻まで計算された、皿盛りデザートがグラスに再構築されたような、言ってみれば〝レストランのパフェ〞だ。こちらは月替わりで、夏の「桃のパフェー」は今から楽しみにする男性ファンもいるとか。ホット&コールドが魅力のクレープ、瞬間的にさまざまな食感を味わえるパフェ、どちらも店内ならではのライブ感を大切にしたデザートだ。オープン1年目は幅広い年齢層に食べてもらうために酒は控えていたが、今年は酒を利かせたメニューも登場する予定。

クレープ・シュゼット

焼きたてクレープにグレープフルーツのコンポートを包み、クレーム・アングレーズと生グレープフルーツのソース、果肉入りバニラアイスクリームとともに味わう。

材料(8人分)

グレープフルーツのコンポート(作りやすい分量)
グレープフルーツ(ホワイト、ルビー合わせて)…3個/水…20ml/グラニュー糖…150g/白ワイン…少量/グレープフルーツの搾り汁…100ml/グラニュー糖…適量/ソミュール…少量/クレーム・アングレーズ…適量/キャラメルソース…適量/紅茶茶葉(ダージリン・ファーストフラッシュ)…少量/ピスタチオ(きざんで炒ったもの)…少量/バニラアイスクリーム…適量/シロップ漬けのマンダリンの皮…適量/フェンネル…適量

クレープ(30枚分)
A 牛乳…462ml/グラニ ュー糖…80g/塩…3g/無塩バター…88g/バニラビーンズ…1/2本
全卵…300g/薄力粉…250g/バター…適量

作り方

  1. グレープフルーツのコンポートを作る。小鍋に水、グラニュー糖、白ワインを入れて沸騰させ、房から出したグレープフルーツにまわしかけ、冷蔵庫で1日ねかせる。
  2. クレープを作る。A をすべて鍋に入れて沸騰させ、冷ましておく。
  3. 2に溶きほぐした全卵を加え混ぜる。ふるった薄力粉も合わせ、漉す。
  4. フライパンを火にかけ、バターを入れて全体になじませる。生地を流し入れ、薄くのばして両面を焼く。
  5. 鍋に1 人前100mlのグレープフルーツの搾り汁に、キャラメリゼしたグラニュー糖(分量はグレープフルーツの甘味によって調整)、ソミュールを入れて温める。
  6. 1 人前2 枚のクレープにグレープフルーツのコンポートを適量のせ、4つに折り畳み、5に入れて、ひと煮立ちさせる。
  7. 6をソースごと皿に盛り付け、クレーム・アングレーズ、キャラメルソースをかけ、砕いた紅茶茶葉、ピスタチオを散らす。
  8. グレープフルーツのコンポートを混ぜ込んだバニラアイスクリーム、シロップ漬けマンダリンの皮、フェンネルの葉をあしらう。

チェリーパイ風

チェリーを中心にパリパリのパイ、サクッとしたホワイトチョコレートのクランチ、とろっとしたブランマンジェなど、あらゆる食感、味の組み合わせが楽しめる。安曇野産マスカルポーネがまろやか。

材料(作りやすい分量)

アメリカンチェリーの赤ワイン煮
アメリカンチェリー(種を取る)…200g/赤ワイン(サンジョベーゼ)…200g グラニュー糖…100g/バニラビーンズ…少量/レモン汁…20ml

ブランマンジェ
牛乳…168ml/グラニュー糖 …85g/バニラビーンズ…1/4本/板ゼラチン1.5g/生クリーム(乳脂肪分42%)…500g/アマレット…25g(アルコール分を飛ばしておく)

ホワイトチョコレートのクランチ
ホワイトチョコレート、フィヤンティーヌ…各適量 ジェノワーズ、折りパイ(四角く切る)、ラング・ド・シャ、キャラメリゼしたパータ・フィロ、アメリカンチェリー(種を取り輪切り)、白ワインとレモンのジュレ、安曇野産マスカルポーネ、自家製ルバーブのコンフィチュール、自家製マンダリンとアプリコットのコンフィチュール、赤ワインのジュレ、クレーム・アングレーズ、自家製グリオットのソルベ、バニラアイスクリーム、デラウェアのコンポート…各適量

作り方

  1. アメリカンチェリーの赤ワイン煮を作る。鍋に赤ワイン、グラニュー糖、バニラビーンズ、レモン汁を入れて沸騰させ、ワインのアルコール分を飛ばす。
  2. 1にアメリカンチェリーを加えて、軽く煮て2 日間ほど冷蔵庫でねかせる。
  3. ブランマンジェを作る。牛乳とグラニュー糖を鍋に入れて沸騰させ、バニラビーンズを加えて、香りを移す。人肌まで冷ます。
  4. 氷水でもどしたゼラチンを加え混ぜ、裏漉しし、とろみがつくまで氷水に当てて冷やす。
  5. 4に生クリーム、アマレットを加え混ぜ、冷やし固める。
  6. ホワイトチョコレートのクランチを作る。バットなどにフィヤンティーヌを広げ、溶かしたホワイトチョコレートで覆い、冷やし固める。フィヤンティーヌの層が厚いところ、薄いところを作り、食感に変化をつけるといい。
  7. グラスに以下の順に材料を重ねていく。マンダリンとアプリコットのコンフィチュールを塗ったジェノワーズ→マスカルポーネ→アメリカンチェリーの輪切り(グラスの側面に付ける)→グリオットのソルベ→ブランマンジェとホワイトチョコレートのクランチ→クレーム・アングレーズ→赤ワインのジュレ→デラウェアのコンポート→バニラアイスクリーム→マスカルポーネ、マンダリンとアプリコットのコンフィチュール、アメリカンチェリーの赤ワイン煮を挟んだ折りパイ4 層→パイの上にルバーブのコンフィチュールとマスカルポーネ、白ワインとレモンのジュレをかけたアメリカンチェリーの輪切り。ラング・ド・シャ、パータ・フィロを飾る。

齋藤優子、松野玲子=文 岡本 寿=写真

本記事は雑誌料理王国2012年8月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は2012年8月号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。






SNSでフォローする